大洲の名工・久保さん 銅製3作品を市に寄贈
金づち一本で銅板の芸術を生み出し「現代の名工」にも選ばれている建築板金工、久保賀運(よしかず)さん(82)=愛媛県大洲市新谷=がこのほど、大洲市に銅製の作品3体を寄贈した。市役所ロビーで展示中。
神社仏閣の銅板屋根修理や鬼飾りの研究を続けてきた久保さんが、市に貢献したいと申し入れた。
作品は2005~08年に制作した「鯱鉾(しゃちほこ)」「竹舟」「屋根飾り」。銅板を金づちでたたき成形する久保さん考案の「空打ち」と呼ばれる技法を中心に作られており、制作期間はいずれも1~2カ月。
13日には大洲市役所で感謝状贈呈式があり、清水裕市長が「大洲で数少ない名人芸をお持ちの方。市民の多くの方に知っていただきたい」と述べ、久保さんに感謝状を渡した。