大好きな大山祇神社参道の魅力を多くの人に伝えたいと、今治北高校大三島分校(愛媛県今治市大三島町宮浦)の生徒9人が3日、参道の歴史を紹介するガイドツアーを開く。住民への聞き取りなどで調べた1960年ごろの活気に満ちた参道の様子を紹介する。生徒は「参道を好きになり、訪れてくれる人が増えれば」と願っている。
 瀬戸内しまなみ海道の開通前、大山祇神社の参拝客の多くが宮浦港を利用した。60年前後には港から神社に続く約800メートルの参道に100以上の店が並んでいたが、海道開通後は車で訪れる人が増え、人通りはめっきり減った。
 分校生は2013年に授業の一環で参道の歴史を学び、有志が学習を続けた。何げなく目にしていた民家が今治市で最初にできたと伝わる薬店だったこと。存在さえ知らなかった港近くの鳥居が、一つの石で造ったものとしては日本一の大きさといわれていること。調べれば調べるほど参道が好きになり、「多くの人に伝えたいと思うようになった」(3年松浦日菜子さん)。
 3日は午前11時と午後2時から各1時間。宮浦港近くの一の鳥居集合。申し込み不要。参道では雑貨や食品などを売るマーケットも開かれる。