愛媛県松前町の偉人・義農作兵衛をしのぶ「義農祭」が23日、町内で開かれた。旧松前町と岡田、北伊予2村の合併で町が誕生して60周年の節目に、町民らが自分より他人を思いやって行動する「義農精神」を受け継ぐ意志を新たにした。
作兵衛は、1688年に松山藩筒井村(現在の松前町筒井)の農家に生まれた。享保の大飢饉(ききん)の時「一粒の種子が来年には百粒にも千粒にもなる」と麦種を口にせず、命をなげうって将来のために残した。
23日は作兵衛の顕彰碑が立つ義農公園(筒井)で町主催の記念式典があり、約100人が出席。顕彰碑の前に菊の花で飾った大きな祭壇が設置され、出席者が次々と献花した。