えひめ愛フード推進機構(会長・中村時広知事)のアジア地域への愛媛県産かんきつ輸出事業で、2014年度の輸出額は1916万円(23.8トン)となり、前年度に比べ19.8%減少したことが22日、機構のまとめで分かった。夏場の天候不良で品質が低下したほか、メーンの台湾で残留農薬検査が強化され、取扱量が激減したことが要因。10年度に県のかんきつ輸出事業が本格化して以降、初の前年割れとなった。
 輸出先は台湾と香港、シンガポール、マレーシア。内訳は、台湾が1628万円(16.1トン)で輸出額全体の84.9%を占め、シンガポール114万円(3.3トン)、香港96万円(2.9トン)、マレーシア76万円(1.4トン)と続く。
 現地の高級スーパー「裕毛屋」との取引が始まった13年度に大幅に伸びた台湾は一転、輸出額26.9%減、輸出量も41.1%の大幅減だった。8月の多雨でミカンの品質が低下した上に大玉傾向となり、機構は「台湾側の好むものが準備できなかった」と分析した。