拳で餅つき息災願う 西条・西山興隆寺
愛媛県丹原町古田の西山興隆寺で12日、観音祭があった。松山市から招かれた空手有段者2人が日ごろ鍛えた拳で餅をつく祝いの儀式「拳餅(けんもち)」を披露し、一年の家内安全や無病息災などを願う多くの参拝者らにつきたての餅を振る舞った。
荒井浩忍住職(64)によると、拳餅は住職を兼務する文殊院(松山市恵原町)で約20年前から毎年1月16日に実施。西山興隆寺では2012年から旧暦の1月18日の初観音の際に披露していたが、今年から積雪の心配をしなくて済むように日程を4月の第2日曜日に変更した。
12日の儀式では、希望者が熱々のもち米を大まかにきねでついた後、全日本空手道連盟の平野昌弘さん(73)と藤川弘さん(69)が「エイ」「ヤー」と気合を入れながら交互に力強く拳を突き下ろした。参拝者らは「すごい迫力」などと驚嘆し、つきたての餅をおいしそうに頰張った。