愛媛県上島町佐島出身で米国で活躍した医師、汐見一さん(1904~2004年)が古里に建て、ゲストハウスとして再利用の準備が進む民家で11日、この民家を広く知ってもらうイベントがあった。改修に携わる県古民家再生協会の武知美穂代表理事(49)らが古民家をよみがえらせる意義などを語った。
 親類の西村暢子さん(50)=東京都=によると、民家は汐見さんが60~70年前に両親のために建て、長く空き家になっていた。ゲストハウスに再生させようと西村さんが武知代表理事に相談し、協会と河原デザイン・アート専門学校の「建築を学ぶ学生による古民家再生プロジェクト」として計画が進んでいる。
 イベントは西村さんらが開き、住民や同専門学校の学生ら30人が参加した。
 武知代表理事は古民家再生の魅力を、「一つとして同じものはなく、民家が持つ歴史も受け継げる」と解説。松前町で学生らと行った庄屋屋敷の改修を説明し、「所有者も喜んでくれ、屋敷が再び注目を浴びた」と話した。