四国遍路を学術的に研究し地域に貢献しようと、松山市文京町の愛媛大法文学部に「四国遍路・世界の巡礼研究センター」が4月1日に発足する。
 2000年に設立した同大の「四国遍路と世界の巡礼」研究会が前身。研究会では歴史学、文学、社会学の教員を中心に遍路関係の史料調査や札所での聞き取り調査などを実施してきた。03年からは毎年公開シンポジウムや研究集会を開き、20冊以上の報告書を刊行している。
 センター化で観光学、法学、経済学など社会科学系の教員も新たに参加。25人程度の態勢で研究の幅を広げる。国内、国際の二つの研究部門を設置し、国内部門には歴史文化研究班と現代社会研究班がある。四国遍路の世界遺産登録に向け、学術面での貢献も目指している。