水産業活性化へ知を結集 南水研准教授ら研究発表
地域で養った科学技術を活用して宇和海域の水産業活性化を図る「えひめ水産イノベーション創出地域」の研究成果報告会が3日、宇和島市であり、愛媛大南予水産研究センター(南水研、愛南町)の准教授ら5人が成果を発表した。
地域イノベーションの創出に向けた取り組みを支援する文部科学省の補助事業の一環。同地域は2012年6月に選定を受け、南水研の研究者が県の研究機関などと連携しながら、赤潮対策や新たな水産ビジネスモデル構築などを研究している。
愛南町で盛んなカツオ一本釣りに必要なまき餌のカタクチイワシの安定供給システム構築を目指す柳蓉沄助教は「海面育成では発光ダイオード(LED)を光らせることで自然餌をよく食べ、夜間に壁を認識し、死亡率減少などに有効だった」と報告。「養殖基盤研究も進めており、カタクチイワシの安定供給が可能になれば、カツオの水揚げだけでなく生き餌の販売拠点にもなる」と説明した。