愛媛県上島町の弓削港(弓削下弓削)―土生(はぶ)港長崎桟橋(広島県尾道市因島)間で旅客船を運航する弓削汽船(上島町、原田勝弘社長)が同航路の廃止を決めたことが3日、分かった。3日の町議会全員協議会で理事者が説明した。原田社長は「今秋をめどに廃路する考え」としており、上村俊之町長は「住民の利便性が低下しないよう対応を検討する」と述べた。
 町や弓削汽船によると、弓削―土生航路は1日19往復あり、うち7便が生名港に寄港。年間延べ約10万3000人が乗船する。通勤や通院のほか、生名島の弓削中学生約30人、弓削商船高専の学生約70人などが通学に使う。
 航路廃止に伴い町は、生名島の中学生対象のスクールバス運行や、土生港への航路がある立石港(生名島)と弓削港間のバス便の増設などを検討するとしている。