注文した新型鉄砲でござるな。おお、輪ゴムがビュン。これは愉悦―。愛媛県大洲市の大洲城をPRする大洲藩鉄砲隊に、内子町の職人らでつくる「内子手しごとの会」が作った火縄銃タイプの輪ゴム鉄砲が届いた。1日に大洲城であった披露イベントでは、隊員らがリアルな出来栄えにうなった。
 輪ゴム鉄砲製作で話題を呼ぶ会に、隊員が火縄銃タイプの製作と購入を相談したのが始まり。内子町に工房を持つ会員の木工作家、鈴木幸尋さん(59)=八幡浜市=が2月、職人魂を込め4丁を仕上げた。ヒノキ材などを使った全長約1.2メートル。引き金を引くと、本物同様に火挟みが動く手の込みようだ。
 鉄砲隊員たっての願いで作ったのが直径13ミリの銃口。火縄銃は銃口から朔杖(カルカ)と呼ばれる細い棒を使い弾薬を入れるので、銃口なしでは隊員の気分が出ない。輪ゴム発射と全く関係ない意匠だが、鈴木さんは朔杖も添えた。