愛媛県松山市南斎院町の市考古館で、高床倉庫のかやぶき屋根のふき替え作業が27日、始まった。1989年のオープン以来、初めての全面改修。
 高床倉庫は幅約4.7メートル、奥行き約2.3メートル、高さ約4.3メートル。古照遺跡(同市南江戸町)の調査で見つかった柱材などから、4世紀ごろのものを再現した。屋根の部分修復をしたことはあったが、一部がくぼむなど傷みが激しくなったため全面ふき替えすることになった。
 西予市の庄屋屋敷・土居家や仏木寺(宇和島市)のふき替えにも携わったかやぶき職人の川上義範さん(67)=高知県檮原町=を中心に作業。四国カルストや栃木県産のカヤ約400束を使用し、3月10日ごろ完成する予定。
 3月1日午前10時半と午後1時半から、見学説明会が開かれる。市考古館の梅木謙一学芸員は「新しくなった姿を見てもらい、当時の技術の高さなどを感じてほしい」と話している。雨天中止、駐車場有り。問い合わせは同館=電話089(923)8777。