炎に一年の息災祈願 今治・大三島「とんどさん」
一年の無病息災を祈る小正月行事「とんどさん」が22日、愛媛県今治市大三島町宗方であった。住民や帰省客ら約200人が8時間近くかけて高さ約8メートル、幅約3メートルのとんどを作って火を放ち、地区の結束を確かめ合った。
以前は青年団が中心に行っていたが途絶え、30年ほど前に旧宗方小学校のPTAが復活させた。近年は地区総出で旧暦1月15日前後の休日に実施している。
とんどは、木製の骨組みとシャシャキと呼ぶ植物で作り、布製の赤い猿の人形やわらじなどを結び付ける。
住民は午前7時半からシャシャキを山に切りに行き、宗方八幡神社の境内では骨組みやわらじを作るなど手分けして準備した。午後3時の神事の後、「とんどくどき」と太鼓に合わせて500メートルほど離れた広場まで全員でとんどを引き、火を付けた。