青色発光ダイオード(LED)の開発で2014年にノーベル物理学賞を受賞した米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の中村修二さん(60)が3日、小中高校時代を過ごした大洲市に帰郷した。市民会館で名誉市民称号の贈呈式に臨み、記念講演で高校生らに海外で挑戦する意義を訴えた。
 3日夜には大洲市若宮の旅館で大洲高校同窓会が開かれた。懐かしい顔、聞き覚えのある声に包まれて中村さんは満面の笑み。次第に「3年5組の中村君」に戻っていった。
 出席したのは、大洲高を1973年に卒業した普通科と商業科の110人。還暦を迎え第二の人生を考えている世代で、人生の節目に受賞祝いも兼ねた、忘れられない同窓会となった。
 冒頭、中村さんが大きな拍手に包まれて入場。代表幹事の村上富朗さん(60)=大洲市=は「同級生がノーベル賞受賞者というのは、宝くじに当たるより確率が低いのでは。私たちは、きらめく星の下に巡り合えた」とうれしくも不思議な同窓会を形容した。