ノーベル賞の原点、初公開 青色LED試験機展示
ノーベル物理学賞を受賞した中村修二さん(60)=愛媛県大洲市出身=が、日亜化学工業(徳島県阿南市)の研究員時代に製作した青色発光ダイオード(LED)のデモ試験機が22日、新居浜市大生院の県総合科学博物館にお目見えした。同館は「ノーベル賞の原点とも言える貴重なもので、一般向けの展示は初めて」としている。
同館によると、試験機は、中村さんが窒化ガリウムにインジウムを混ぜて作った青色LEDの実用化を目指して研究を重ねていた1993年ごろ、その性能を社内発表会で示そうと設計製作された。
幅約10センチ、奥行き約7センチ、高さ約4センチの箱型で、プラスチックとアルミ製。電池を内蔵し、スイッチを入れると、上面に横一列に配置された赤色LED11個と青色LED1個が連続点滅する仕組みで、青色LEDが赤色LEDと遜色ない明るさや反応速度を示すことを証明した。中村さんは「電光掲示板をイメージした」と話しているという。