愛媛大学医学部付属病院(東温市志津川)は21日、東京電力福島第1原発事故後に福島県から愛媛に避難した人のうち、希望者を対象にした無料の内部被ばく検査を始めた。福島県によると、同県委託での常設の検査室設置は全国で9機関目で、四国では初めて。
 病院では2014年2月に愛媛県所有の検査機器「ホールボディーカウンター」1台を放射線科に設置した。セシウム134や137など体内の放射性物質の種類と量を測定し、生涯の内部被ばく量も推定する。測定時間は2分で、説明などを合わせれば1人約30分。
 福島県県民健康調査課によると、愛媛への避難者は78人(14年12月11日現在)。佐藤浩幸主任主査は「(避難者が)現在の内部被ばく量を知り、放射線の知識を深めて将来にわたる健康の維持増進につなげてもらいたい」とした。
 検査は、原則として毎月第3水曜に実施する。申し込みは、専用電話=080(5743)5867、080(5743)5868。