愛媛県林業研究センター(久万高原町)が県内のサクラの名木の遺伝子分析に取り組んでいる。エドヒガンやソメイヨシノなど132本を調査し、西条市と今治市の寺院にあるサクラが同じ遺伝子型を持つことなどが判明。これまで伝承や外観的特徴で判断していた品種や系統を遺伝子レベルで特定し、種の保存などに生かす考えだ。
 センターなどによると、遺伝子型が一致したのは今治市朝倉下の満願寺境内にあるしぐれ桜(樹齢200年)と、西条市実報寺の実報寺の一樹桜(ひときざくら、300年以上)。結果を受け、両寺の関係者は「交流があっても不思議ではない。何かの理由で苗の受け渡しがあったのだろう」と推測した。