来年もメエーでたい年になりますように―。菊間瓦産地の愛媛県今治市菊間町で、来年のえとの未(ひつじ)の置物作りが最盛期を迎え、職人が願いを込めて制作に取り組んでいる。
同市菊間町浜の吉井鬼瓦製造所では、この道60年の鬼師、吉井昭二さん(78)と家族が、羊の立像と、瓦の表面に羊をデザインした作品の計5種類を手作りしている。
25日は、縦横約70センチの台の上にのんびりたたずむ羊をかたどった特注品をへらで整えていった。「羊の毛並みはえとの中で一番表現するのが難しい」と吉井さん。粘土にセメントのかけらを押しつけてふわふわ感を出しているという。