作家の生き様や日本医療を語る 松山で2氏講演
著名人を招いての文化講演会「JTフォーラム」(愛媛新聞社主催、JT協賛)が19日、愛媛県松山市のホテルであり、ノンフィクション作家の吉永みち子氏と医師で作家の海堂尊氏が講演し、約300人が聞き入った。
吉永氏は「したたか」という言葉をキーワードに、不遇な中でたくましく生きた人々を紹介。そのうち70代の作品で大宅壮一ノンフィクション賞を取った吉野せい氏は、結婚して多忙な農家暮らしになったため、半世紀にわたってペンを置いていたとし「一行も書かなくとも、全てを作家の目で見ていた。作家をやめていなかった」と評した。逆境やハンディキャップを受け入れた上で「明るく過ごせるしたたかさが大切だ」と述べた。
海堂氏は「医療と文学を想(おも)う」と題して講演した。