【映画】ラヴレース
1970年―― 21才のリンダ・ボアマン(アマンダ・セイフライド)は、フロリダの小さな町で、厳格なカトリック教徒の両親(ロバート・パトリック&シャロン・ストーン)と暮らしていた。ある夜、リンダは女友達と遊びに行った帰りに、地元でバーの経営をしているチャック・トレイナー(ピーター・サースガード)と知り合う。厳しい両親との生活にうんざりしていたリンダは、チャックの優しい言葉に惹かれ、彼とつきあい、すぐに結婚する。性的にうぶだったリンダに対して、チャックは、セックスの快楽を一から教え込んでいった。
その半年後―― チャックのダークで陰湿な一面が、しだいに明らかになってきた。妻のリンダをポルノ映画へ出演させるという、とんでもないアイディアを思いつく。
たった7日間で撮影されたリンダの主演映画『ディープ・スロート』(タイトルはリンダがチャックから伝授された「秘技」を指して付けられた)は、1972年に全米公開され、記録的な大ヒット作となった。「リンダ・ラヴレース」というポルノ女優としての芸名を授かった彼女は、一躍スーパースターに――パーティ会場でも「プレイボーイ」編集長のヒュー・ヘフナー(ジェームズ・フランコ)やサミー・デイヴィス・Jr.といった有名人から賞賛されるほどの人気者となり、70年代の解放的な「セックス革命のシンボル」として祭り上げられていく。
しかし、その6年後―― ニューヨークで新生活を始めたリンダは、自伝本を書くために、出版社を訪れる。これから書こうとする内容の真偽を証明するため、彼女はポリグラフ(ウソ発見器)のテストを受ける。そこで語られるのは、長年メディアによって捏造されてきた「リンダ・ラヴレース伝説」の裏で起こっていた「衝撃の真実」だった…